ムタさんと僕①

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ムタさんと僕①

Gさんの話をしようではないかい。

 


俺の人生で初めてのクライエントがGさんやった。

(以下、グレート・ムタに似ているのでムタさん。)

千葉に住んでいるムタさんは、40半ばの方で、奥さんと2人の息子がおったけど、離婚して、

当時は一人暮らしやった。

というのも、Twitterで「お悩み聞きます」というツイートを上げたときに、

初めて声をかけてくれたのがムタさん。

「悩み」は全てテレビ電話やTwitterのDMでやりとりしとった。

本当に何を話しても会話にならんくて、どうしようかと思った!

 

「奥さんと子供に会いたい」という事を言うだけで、うつで家から1歩もでれないし、

身寄りの家族とは疎遠。

 

めーっちゃ穏やかで優しそうな表情と声をしとるんやけど、何も話しても「ネガティブ」で、

どうにもできなかった。

 


今まで出会ったことの無い人。

住む世界?が違うひと?

 


思い切って、千葉にムタさんに会いにいった。
夜行バスに乗って。

 


千葉の外れのちっちゃい駅に着くと、なんとも禍々しい雰囲気が漂うなか、ムタさんが近づいてきた。

周りの女子高生がざわついたり、振り返って見とった。(まじで)

夏やったで、なかなかな体の香りを披露してくれて、恐らくあんまりお風呂は好きじゃないはず。って思った。

「ムタさん、ご飯食べれてないでしょ?ファミレス行きましょー!」と言って、サイゼリアに行った。

ムタさんは、保護のお金をほとんどゲームに使ってしまうので、5本入りのチョコスティックパンを1日に1袋食べるだけの生活を送っとった。

しかも1年以上も。

サイゼに着いても「香り」は変わらず、夏バテか?

俺はあんまりお腹が空いてこやんだ。

「好きな食べもの頼んで下さい!」というと、

サラダとピザを頼んでいた。

 


そこで悲劇は起きた。つづく。

 


※ムタさんには、この「内容の投稿」の承諾は得ています。

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