「金持ちな奴隷」と「自由な貧乏人」
※ 全て個人的な経験による見解と感想です。
不適切なシーンがあることをお詫び申し上げます。
18年前のちょうど今くらいの時期、
新人研修の配属が終わって、自分の部署に配属された!
すっごい、待ち遠しかった!!
研修は研修で、(なぜか)九州の子たちばかりで、みんな合わせて300人おる。
全国それぞれの出身のなまりが違って
面白かったり、だれが可愛いとか、
学生の延長みたいなのが嫌じゃなかった。
でも!!
それよりも、早く配属されて、
自分がこれから骨を埋めて働いてく
職場の人たちと会って仲良くなりたかった。
どんな人がおるんやろう?
新入社員は俺以外にもおるんかな?
全く分からん会社のシステムに、
困惑することもなく、
大企業に入れた喜びを実感をしながら、
ただただ社会人というステータスを
期待し、味わいたかった!
ここから、奴隷は始まっとった…。
三重県に配属されたのが30人くらいで、
全体の10%くらい。(他はほぼ愛知県)
その中で、
自分の部署に配属されたのは、7人。
しかもその中でも
自分の生産課に配属されたのは、3人。
俺以外、メス!!
あぁ…思い出すだけで、
あのときの事が走馬灯の様にかけめぐる。
部内の研修や工程説明も、
確か2週間くらいはあったはず。
この辺でうすうす感じとった違和感。
( え、俺毎日ココにくるの? )
本社研修のときは
そんなことなかったけど、
通勤時に歩いてくる通路でも、トイレでも、顔を合わせる人が同じになってきた。
しかも工場はうす暗く…
独特な機械の油臭さで、
どこか空気が重く…
良い気持ちがしない雰囲気。
配属が終わり、自分の担当の設備を教えてもらってから、「奴隷」が始まった。
2mくらいある大きな設備、
幅はお相撲さん2人分くらい。
鉄の塊でできているその設備の名前は、
「平滑機」。
へいじゅんき?
へいかつき??
なんかを平らにする設備なんやろうな。
18年生きとって、初めてお目にかかりました。
俺は6ヶ月間この設備の前から離れることができやんだ。
① 前の上下するシャッターが65秒に1回開く。
② 中が120℃くらいあるから、あっついで耐熱手袋をして、中にあるナニカをだす。
③ ナニカをいれる。
を1日12時間、150日間。
お相撲さんの稽古よりきつい!!!!
俺、こんなことするために生まれてきたん?
まじで思った!!!!!
結論、14年働いて、
ずっと同じような事しとった。
ナンカよう分からんものを、
よう分からん機械に入れて、
見た目変化ないけど、
それを出して
またよう分からんものを入れる。
を、14年間した!!
会社員時代の尊敬する65歳の先輩は、
それを47年間した!!
当時、尊敬する理由は
ソコじゃなかったけど、
今思えば、47年したことの方が尊敬するわ!!!
今、企業勤めを辞めて、ようやく
「どこで働くかの本質」が分かった気がする。
好きなことをして働くということは、
「自由な貧乏」になるということ。
したくない事をして働くということは、
「奴隷なお金持ち」だということ。
もちろん、例外もある。
ただ、日本のデフォルトはこうゆう事なんじゃないかな?
大企業だったのもあり、
給料が良すぎたし、
生活水準はやばいくらい高い。
でも、まじで工場の中は絶望的なくらい暗い雰囲気で充満している。
当時説明できやんだけど、
今なら説明できる。
働く人が割とハッピーじゃない
気持ちで働くから、
おのずと工場全体も
ハッピーじゃない空気になってる。
地獄やで!!
いまは、会社員の時と比べると、
金もなければ時間もない。
ただ、「自由」はある。
アンケート用紙みたいに、
Qに沿ってAを書かなあかんような人生ではなく、
完全に「A4の白紙」に、どこからでも書いていいような人生になってしもた。
最初は不安やったけど、
今は到底戻れない!!
今もし、社会人として企業で働く若い子たちがおるならこれを見て何か気づいてほしい。
自分がどっちいくのか。
どっちでもいい。し、
合う合わんがある。
アンケート用紙の方が書きやすくて、
安心してお金貰える方が
いい人もおるやろうし、
俺みたいに白紙じゃないと
つらまんって人もおると思う。
自分の違和感に気づいて、
もし、行動できる人がおったら勇気だして一歩踏み出してみてください