すごい20才(♂)に出会った。
カウンセリングとして
初めて来てくれたマドカくん。(仮名)
・不幸が続いている
・耳鳴りがとまらない
ご来店してから15分も立たずに、
今の状況を詳しく教えてくれた。
「ほんまに?」と思うくらいの
すごいエピソードとは裏腹に、ポップに話されていた。
格好も今風な感じで、
ニット帽にカッコイイまんまるの眼鏡もかけている。
衝撃だったのは、
今朝、「こころの銭湯に来る直前に代車を盗まれた」と、
カウンセリングぎりぎりの時間まで
「不運」が押し寄せていたとのことやった
(・・だから遅刻しちゃったんやな)
すごいエピソードだらけやのに、マドカくんはなぜか
「ここまでいっちゃうとおもろなってきました」
と言う。
じゃあ、なんでカウンセリングに来てくれたんかな?
まだまだ見えてこない心理を
少しづつでもいいから知りたいと思って、
質問していった。
マドカくんは、”苦労人”やった。
物心ついたころから、
不仲な両親の間に入り、
空気を明るくしたり、
暴力的で理不尽な兄貴の言いなりになっていたり、
みんなの「顔色を見る人生」を送ってきていた。
「まだ、自分の人生を生きてないんやな?ずっと我慢しとんのやな。」
というと、ボロボロ泣いていた。
友人の中でも明るくふるまうし、
「お金を貸して」と言われたら貸す。
カラオケだって奢ってやる。
当時いた彼女からは、
「部屋の中でスマホの電源を切れ」と言われて、
従ったったんてさ。
みんなが良ければ、
マドカくんは犠牲になっても良いと思って、
それが正義やと思って生きとる。
恐らく、それがストレスになっとんのやろうな。
耳鳴りも、湿疹も。
病院ではなんともないって言われたらしいけど、
俺の経験上、ストレスが掛かった人生を送っていると、
身体が自動的にサインを出してくれる。
マドカくんは「正義」と思って自己犠牲をしとるけど、
自分がやっとることが間違っとることも気づいとるはず。
「分かっとるんじゃないの?いろんな違和感にさ」
と聞くと、下を向き、泣きながらコクっと、頷いていた。
周りのために、自分を駆り立てて、
理不尽なことも受け入れて、
当たり障りないような振る舞いをできる20才の男の子に感動した!
大人でもできやんのに、
マドカ君は、それをずっとやってきとる…
明るくポップに。
もう、やらんでいいぞ。
「違和感感じとる事はせんとこ。俺はマドカくんを尊敬する!」
と、伝えて、セッションが終わった。
社会に出ると、大人でいなきゃいけないような場所で、
子供じみたことをしたり、
無邪気になれば良いところで、
カッコつけてしまうという、
よう分からん、逆転現象が起きてしまっとるような気がする。
マドカくんは、まだ「子供」をやったことがないんやろな。
これからの人生、自由できままな人生を送ってほしい!
それくらい適当でもちょうど良くなる!!
頑張れよ!!